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Uターン・Iターン転職を検討するにあたり、転職エージェントを活用するメリットとデメリット

今では、Uターン・Iターン転職活動の有力な手段として、すっかり定着した転職エージェントサービス。当社も設立から12期目を迎え、数多くの方々に対して四国エリアへのUターン・Iターン転職支援を行ってきました。しかし、私が言うのも何ですが、転職エージェントサービスにも、正直メリットとデメリットがあります。また、世の中にはWEBを中心に様々な転職情報が混在しており、その情報の多さに振り回されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、キャリアコンサルタントとして、日々Uターン・Iターン転職を検討している方々と向き合っている私が感じる「転職エージェントのメリットとデメリット」をお伝えし、皆さんの転職活動の参考にしていただければと考えております。



そもそも転職エージェントサービスは、転職を検討している方と人材を採用したい企業の間に立って、転職成功を支援するサービスの総称であり、サービスに申し込むと専任のキャリアコンサルタントから求人紹介や入社までのサポートなどを受けることができます。支援費用は企業から転職エージェントに支払われるため、転職を検討している方は無料で利用できることも大きな特徴です。

そうした転職エージェントサービスのメリット・デメリットを一覧にすると以下のようになります。

メリット デメリット
1.現地に行ってみないとわからない情報を事前に得ることができる。
2.表に出ていない非公開求人の情報を得ることができる。
3.面談を通じて、キャリアの棚卸しやキャリアプランの整理に繋がる。
4.自分の活動だけでは気づけなかった企業情報や求人情報を得ることができる。
5.スケジュール調整や交渉ごとを任せることができる。
6.書類作成アドバイスや面接対策を受けることができる。
1.未経験者を歓迎するポテンシャル採用の求人案件は多くない。
2.希望する求人案件に応募できない場合がある。
3.自分のペースで転職活動が進めづらいと感じることがある。
4.転職エージェントによって強みが異なる。
5.担当コンサルタントと相性が合わない場合がある。

メリット・デメリットを知らずに利用すると、「転職エージェントを活用すればスムーズだったのに・・・」「自分のペースで活動できなかった・・・」といった後悔に繋がりかねません。転職エージェントを利用するかどうか正しく判断いただくために、まずはメリットから説明していきます。

【転職エージェントを活用するメリット】

1.現地に行ってみないとわからない情報を事前に得ることができる。
Uターン・Iターン転職を検討している方々が感じる悩みの一つに「居住地と転職先の場所が離れているため、現地の企業情報や生活情報が得づらい」というものがあります。ある程度WEB上での情報収集は可能ですが、なかなか生情報は得られないもの。例えば当社の場合、キャリアコンサルタントの多くは現地(四国エリア)で日々企業訪問を行うなど地域密着型で活動をしておりますので、現地情報をお伝えすることが可能です。

2.表に出ていない非公開求人の情報を得ることができる。
私たちは人事だけではなく、数多くの企業経営者と日々接触しており、経営者が抱えている組織課題や悩みをダイレクトにお聴きする立場にあります。その課題は「人的資源」によって解決に導かれるものが多く、「○○な人がいれば、○○の課題を解決できる」や「○○な人がいれば、新たな事業展開を推進できる」等々、経営者の頭の中にある表に出ていない求人情報(非公開求人)をキャッチしています。その多くは即戦力となるハイキャリアの方々を求めるケースが多く、実際に当社でUターン・Iターン転職支援をさせていただいた方々の約40パーセントが非公開求人での転職決定となっています。

3.面談を通じて、キャリアの棚卸しやキャリアプランの整理に繋がる。
私たちが転職支援をさせていただく場合、必ず事前に面談をさせていただきます。転職エージェントによって面談時間は異なりますが、当社の場合は約60分程度の時間をかけています。その中で、転職希望者の方々の経験・キャリアだけでなく、志向性や価値観などもしっかりと理解をした上で、転職支援を行っていくことになります。「○○さんのお話を聞いていると、○○が強みと窺えるので、○○の可能性もあると思うのですが、いかがでしょうか?」や「○○さんのキャリアは○○業界にも応用できると思うのですが、どう感じますか?」など、私たちからの気づきもフィードバックさせていただくことにより、自己整理の参考としていただけます。

4.自分の活動だけでは気づけなかった企業情報や求人情報を得ることができる。
転職コンサルティング活動を行う中でよくお聞きするのが、「こんな会社があるんですね」や「○○社で自分のスキルが活かせそうですね」といった気づきの言葉。上記の面談に通じる話ですが、経験・キャリア・志向性・価値観などを理解した上で求人提案を行っていますので、自分では気づけていなかった最適な求人情報に出会える可能性があります。もちろん、応募するかどうかは、転職希望者の方々に判断していただくこととなります。

5.スケジュール調整や交渉ごとを任せることができる。
働きながらUターン・Iターン転職活動を行う上で、面接などのスケジュール調整は非常に悩ましいのではないでしょうか。実際、私たちがサポートをさせていただいている方々のほとんどがそのような境遇です。私たちが間に入ることで、面接などのスケジュール調整はもちろん、給与などの処遇面・入社日の調整といった交渉ごとや、企業にはダイレクトに聞きづらい質問項目のヒアリングなど、転職希望者の代わりに行っています。

6.書類作成アドバイスや面接対策を受けることができる。
転職活動に慣れていない方々にとって、職務経歴書などの書き方や面接への臨み方は不安に感じるものだと思います。実際、Uターン・Iターン転職の場合は初めての転職となる方も多いため、私たちもこの手の相談は多く受けています。一般的なマナーはもちろんですが、企業や選考ポジションによって書類で伝えるポイントが異なり、面接でお話をしていただくポイントも変わってきます。単なるその場限りの対策ではなく、ベストマッチングを実現していくための、伝える(伝わる)コミュニケーション対策として、アドバイスを行っています。

【転職エージェントのデメリット】

1.未経験者を歓迎するポテンシャル採用の求人案件は多くない。
なかにはポテンシャル採用(スキルや経験ではなく素質や人柄など潜在的な能力を重視した採用)の求人を扱っている転職エージェントもありますが、一般的に転職エージェントに寄せられるのは経験者、すなわち即戦力または準即戦力を求める求人が多い傾向です。これは有料職業紹介事業という企業側にコストが発生するビジネスモデルであることが主な背景になっていると思います。Uターン・Iターン専門の転職エージェントである私たちは特にその傾向が強く、地方企業のUターン・Iターン転職者への都市圏で培ってきた経験・スキルを求めたいといった期待の表れがあることを感じています。

2.希望する求人案件に応募できない場合がある。
メリットでもお伝えしましたが、私たちは面談を通じて転職希望者の方々を理解した上で支援を行っています。企業が求めている人材要件とミスマッチしている場合もありますし、経験・スキルがマッチしていたとしても、志向性・価値観(風土的なところ)がマッチしていない場合もあります。転職はあくまでも手段であり、大切なのは入社後の定着、そして活躍ですので、そこに繋がるイメージが持てず私たちが明らかにミスマッチだと感じる場合は、おススメをしないようにしています。

3.自分のペースで転職活動が進めづらいと感じることがある。
自分で転職活動を行う場合は、WEB上で求人を発見し、興味を持てばその場ですぐに応募エントリーする、といった流れになると思いますが、転職エージェントを活用する場合、コンサルタントとの面談ステップ、その後の求人提案などのステップが入ってきますので、今すぐに応募を進めたいという方にとっては「スピード感がない」「応募するまでに時間がかかる」と感じられる方々が実際にいらっしゃいます。よって、今すぐに転職をしたいと考えておられる方々にとっては、正直、不向きなところがあります。※ご面談時に、転職のご希望時期にあわせた進行を相談しながら決めています。

4.転職エージェントによって強みが異なる。
転職エージェントは大きく「全方位型」と「特化型」の2つに分類することができます。全方位型の多くは大手転職エージェントで、特化型は私たちのように「四国へのUターン・Iターン転職専門」といった、ある特定領域に特化してサービスを行っている中小転職エージェントです。例えば私たちの場合、Uターン・Iターン転職専門ですので、四国本社企業のネットワークには強いのですが、四国に勤務地はあるけれど本社が四国外にある企業(四国外への転勤可能性がある)のネットワークには弱い、といった特徴がありますので、全国区の企業に転職を希望している方々とっては不向きであるということになります。よって、転職希望者の方々の志向によって、転職エージェントの特徴をチェックしていただき、見極めて登録していくことがポイントとなります。

5.担当コンサルタントと相性が合わない場合がある。
UIターン転職において移住先エリアの企業情報を豊富に持つ転職エージェントの存在はとても重要な存在であり、自分に合った転職エージェントに出会えるかは、転職の結果に多少なりとも影響を及ぼします。しかし、必ず相性の良い転職エージェントに出会えるとは限らず、転職ノウハウの豊富さやコンサルティング力の良し悪しに関係なく「合う・合わない」というのは起こり得ます。また、人柄やコミュニケーションスタイルの相性が良かったとしても、希望する業界や職種への理解が足りないといった「得意分野の不一致」というケースもあります。企業選びと同じように転職エージェントにも様々なタイプがありますので、合わないと思ったら他の転職エージェントからも話を聞き、自分に合った転職エージェントを見極めていくことも大事だと思います。



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今回のブログはいかがだったでしょうか?
なかなか、全てのメリット・デメリットをこの場でお伝えするのは難しいのですが、約10年間、キャリアコンサルタントとして活動してきた中で、ポイントとして感じていることをお伝えさせていただきました。少しでも今後の転職活動に向けて、情報の一つとして、お役に立てていただければ幸いです。


筆者プロフィール

国家資格キャリアコンサルタント

加地 盛泰Kaji Moriyasu

愛媛県四国中央市出身。専修大学法学部を卒業後、大手旅行会社の勤務を経て、東京から四国へU ターン。株式会社中四国リクルート企画(リクルート100%出資)に入社し、以来、「新卒採用」「中途採用」「社員教育」「人事制度構築」などHRM 領域全般に携わる。株式会社リクルートに転籍後は、HRカンパニー地域活性営業部、中四国グループ、四国グループのゼネラルマネジャーを歴任し、2011年に同社を退職。2012年、株式会社リージェントを設立。現在は、候補者向けの転職コンサルティング、企業向けの採用コンサルティングや人材育成トレーニング活動などに携わっている。