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同じ四国でもまったく違う!「高知から香川への四国内移住体験記」

こんにちは。四国の転職エージェント、リージェントの武市です。
昨年11月に入社し、コンサルタントとして日々企業や転職希望者の皆さまのご支援をしています。

さて、私は高知県出身で大学入学を機に神戸・東京と県外へ出て、6年前に高知へUターン。そして、リージェント入社を機に高知県高知市から香川県高松市へと移住してきました。

香川に住んだことはありませんでしたが、「旅行でもよく行っているし、同じ四国で生活面がそんなに変わることはないだろう」と思い、県内の引越しと変わらない気持ちで香川へやって来ました。
ただ、実際に暮らしてみると「隣の県でもこんなに違うのか!」と驚き、戸惑うこともあります。

今回は、そうした高知から香川に移住して感じたことを3つに分けてお話ししたいと思います。四国へのUIターンを検討している方のご参考になりましたら幸いです。

【1】香川の方が本州との距離感が近い

岡山県の児島から香川県の坂出までは瀬戸大橋を渡ってすぐ、電車で約15分の距離感です。そのため県を超えて通勤している方や各地から単身赴任してきている方も多く見かけます。「単身赴任者歓迎・お一人様歓迎」といった居酒屋さんの看板があるのは珍しいなと感じます。
一方で岡山県から高知県までは特急で2時間と、香川に比べて本州までの距離が遠くなります。

また、香川には高知では見かけない全国チェーンのお店も多く、放映されているテレビ番組の多さからも首都圏との距離の近さを実感しています。(ちなみに高知はテレビ朝日系列局がないため、先日のWBCもTV放送がなかったそうです)

【2】取り巻く自然環境の違い

太平洋を見渡す高知県と、瀬戸内海に面した香川県では気候や地元食材がまったく違っています。
高知で船というと漁船かタンカー船か…という感じですが、香川では島への連絡船・フェリーがよく通っています。日々の移動手段としての船、というのはとても新鮮に感じます。

特に意識の違いを感じるのは災害面で、南海トラフ地震の危機が迫り、台風や集中豪雨などの災害が頻発する高知では学校教育でもハザードマップや津波避難タワーが当たり前に取り上げられています。
香川県は全国的にも災害が少なく穏やかな気候が特徴で、日ごろ災害の話題が出ることは少ないですが、節水の貼り紙や、住宅地の真ん中に溜め池がある風景を見ると水不足への意識の強さを感じます。

【3】車が必須のコンパクトシティ感は変わらない

香川も高知も、電車やバスの便数やエリアが限られているため車移動が基本という点は同じです。高知市と高松市を比べても、スーパーマーケット、病院、学校、役場といった暮らしに必要なものが周囲に揃っており、同様の暮らしやすさを感じています。

道路事情で言うと、高松市の方が全体の交通量が多いですが、大きめの道が何本もあり混雑が分散している印象です。ただ一本裏に入ると道幅の狭い道も多くあり、適当に走って後悔することもよくあります。
一方で高知市は主要道路が東西まっすぐに伸びていて、そこに交通量が集中しているため通勤時間帯など混雑もしやすいですが、比較的道は覚えやすいのかなと思います。

【番外編】高知と香川の歴史的観光スポットの違いについて

高知はとにかく幕末に関わる観光スポットが多く、大政奉還の立役者・坂本龍馬はもちろん、現在放送中のNHKの連続テレビ小説「らんまん」のモデルである日本の植物学者の父・牧野富太郎博士も幕末生まれ。朝ドラ放送にあわせて、ふるさと佐川町や高知県立牧野植物園は多くの観光客で賑わっています。

香川県の有名スポットは平安・鎌倉時代に関連するスポットがたくさんあります。たとえば源平合戦の舞台・屋島には多くの史跡があり、2022年には「高松市屋島山上交流拠点施設 やしまーる」が新たにオープン。観光だけでなく地元民の憩いの場として多くの方に親しまれています。そして真言宗の開祖・空海も香川生まれ(現在の善通寺市)で、総本山善通寺をはじめ、ゆかりの地を巡ることができます。



今回は私の実体験に基づいて、高知県と香川県を比較してお伝えしましたが、もちろん徳島県と愛媛県にもそれぞれ特色があり、暮らしの面でも大いに違いがあります。
Uターン、Iターンでの転職を検討する際、仕事面はもちろん生活面の変化も気になるところですが、前提として暮らしをまったく変えずに移住することは不可能です。
これまで当たり前と思ってきたことがその土地では通用しない、反対に周囲の当たり前に抵抗を感じることもあるかもしれません。

「そうした違いがあるだろう」と思って移住することで、まず心の準備ができますし、違いをネガティブに受け取らず「見つけて楽しむ」くらいの気持ちを持てると良いのではと思います。
また、移住先の人々は「これが普通」と思っていて、あなたが困っていることにそもそも気づかないということも考えられます。分からないことは積極的に周囲に発信し、うまく頼ることも移住を始めるにあたってのポイントだと思います。

リージェントのコンサルタントは皆、四国に縁があり長く生活している者ばかり。そしてUターン、Iターン経験者も多く在籍していますので、こうした暮らしの疑問や不安に思うことがあれば、ぜひご相談ください。


筆者プロフィール

コンサルタント

武市 理佐Takechi Risa

高知県出身、香川県在住。大学卒業後、新卒で東京の求人広告会社(リクルートトップパートナー)へ入社。東京都港区をメインエリアに、メーカー、不動産、IT、広告など、あらゆる業界の大手上場企業からベンチャー企業まで、新卒・中途採用を支援。細かなターゲティングとコンセプト立案を得意とし、自ら取材や写真撮影、ライティングも行うなどクリエイティブの面からも広告効果の最大化に貢献。2017年に「地元のための仕事がしたい」という思いからUターン。大学法人で地域連携や産学官民連携に携わる。2022年に株式会社リージェント入社。四国地域全体の活性化を目指し、転職コンサルティングに従事している。