統計から見える高知の暮らし
こんにちは。四国の転職エージェント、リージェントの井上です。
みなさんは「高知の暮らし」と聞いてどのような生活を思い浮かべますか?「カツオのたたき」や「よさこい祭り」は聞いたことがあっても、実際に高知がどんな場所か詳しくは知らないという方がほとんどではないでしょうか。
今回は、高知の生活に馴染みのない方にも具体的にイメージしていただけるように、統計データを引用しながら高知の特徴をご紹介したいと思います。
日本一の森林県
高知県は県土の約83.3%を森林が占めており、これは全国1位の数値です。この圧倒的な緑のスケールこそが高知の山が持つ最大の魅力であり、それは単なる雄大さだけでなく、人々の暮らしを豊かにする要素もたくさん含んでいます。
例えば、高知県はその森林量を活かし、昔から林業が主要産業として栄えています。高知の多雨な気候で育つ魚梁瀬杉(やなせすぎ)は、年輪が細かく美しい銘木であり、秋田杉や吉野杉と並ぶ日本三大美林の一つとして評価されています。
また、高知には日本を代表する「仁淀川」や「四万十川」といった清流もあります。深い山々に降った雨がミネラルを蓄えながら地下を流れることで、神秘的で透明度の高い「仁淀ブルー」を生み出しています。
これらの清流は、アユやウナギなどの水産資源を育むとともに、土佐和紙などの地場産業の発展にも貢献しています。
さらに、森林と清流という豊かな自然環境を活かしたレジャーも非常に多彩です。
森林では、日本一の森林率を誇る木々を利用したフォレストアドベンチャーやジップラインといった樹上アスレチックが楽しめるとともに、登山・トレッキング・キャンプなどのアウトドアも盛んです。
清流においては、ボートに乗って急流を下るラフティング、水上散歩を楽しむカヌー・カヤックやSUP(サップ)、そして渓谷を全身で下るキャニオニングなどが人気です。
こういった自然のアクティビティを日常的に楽しみたい方にとっては、最高の住環境だと思います。
このように、高知の森林は、経済・生活・文化・娯楽などのすべてを支える、かけがえのない財産であるといえるでしょう。
人々を笑顔にする食文化
統計データによりますと、高知県は1,000人当たりの飲食店数が5.53店で全国2位という高水準であり、非常に飲食店が充実していることがわかります。
最大の要因は、高知に深く根付いた「おきゃく」という文化が根付いていることです。
これは、親戚や友人を招いて盛大にもてなす宴会の慣習のことであり、冠婚葬祭だけでなく、日々のちょっとした集まりでも、美味しい料理と酒を囲んで交流することを大切にするという文化です。
高知の人々はもともと社交的で人情味あふれる気質があり、宴会や外食の機会が非常に多いです。飲食店は、単に食事をする場所というだけでなく、活発な交流を支える「社交の場」としての役割を担っているため、その需要が店舗数を押し上げていると考えられます。
また、食の魅力が観光客や地元住民の利用頻度を高めていることも見逃せません。カツオのたたきや地酒など、海・山・川の豊富な恵みを使った料理を提供する飲食店が多く、この食の多様性が店舗の細分化と増加に繋がっています。
ちなみに、四国四県すべてに地縁のある私から見ても、高知の人柄や文化は他の三県と比べても際立ってユニークだと感じています。高知の人々は非常にフレンドリーで、人との間に壁を作らない方が多いと思います。
飲み会の場では、初対面の人とも自然にお酒を酌み交わすことが日常茶飯事であり、高知特有の「おきゃく」文化が深く根付いています。
心の余裕が生まれる通勤・通学時間
高知県民の通勤・通学時間は、なんと片道平均約25分と非常に少なく、東京の約58分と比べると半分以下となっています。
この移動時間の短さの秘密は、県庁所在地である高知市の都市機能がコンパクトに集約されていることにあります。
市役所や大きな商業施設、学校などが高知駅やはりまや橋を中心とするエリアに集中しており、多くの住民がその周辺に住んでいるため、そもそも家から職場や学校までの距離が短く、職住近接が実現しやすいのです。
また、通勤の移動手段が自家用車中心であるということも、もう一つの大きな要因です。高知では、東京のような大規模渋滞が少ないため、移動が非常にスムーズに完結します。
通勤時間が短く済むことのメリットは大きく、何よりも短縮された時間はそのまま自分や家族のための自由時間になります。
趣味を楽しんだり、ゆっくり家族と食卓を囲んだり、資格の勉強をしたりと、ワークライフバランスの充実につながるのはもちろん、長時間移動や満員電車のストレスがない分、心身の疲労がたまりにくく、生活の質の向上や仕事の生産性向上にも繋がります。
※出典:社会生活基本調査から分かる47都道府県ランキング (令和3年社会生活基本調査結果より)
統計データから見える高知の暮らしをお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか?
ご自身の「理想のライフスタイル」に当てはまるところはありましたか?
都会の喧騒から離れ、自分の時間を大切にし、美味しいものと温かい人々に囲まれて生きる。もし、そのような暮らしを希望されるのであれば、移住先として高知県が一つの選択肢になるかもしれませんね。
ぜひ、高知移住の参考にしてみてください。