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退職交渉の前に、転職理由を明確に。

みなさん、こんにちは。リージェントの吉津です。
春らしい気候になってきましたが、花粉症の私は大変な日々を過ごしております。。。
まだまだ寒暖差の大きい日が続きそうですので、皆様も体調管理にはお気をつけ下さい。

さて、今日は「現職の引き留め」についてお話したいと思います。

四国へのUターン転職・Iターン転職に際して、第一希望の企業から内定が出たにも関わらず、残念ながら辞退になるケースがあります。家族の反対や待遇面の不一致など辞退の理由は様々ですが、現職との退職交渉がうまくいかず、引き留めを理由に辞退されるケースもあります。

以前から現職で活躍されている方ほど退職交渉には時間がかかるケースも多かったですが、現職側の引き留め交渉もどんどん強くなってきていると感じています。最近の傾向として、転職理由そのものを解決する打診をされるケースも増えてきています。
例えば、ポジションの問題であれば異動を打診されますし、年収・待遇の問題であれば給与の引き上げなどの打診をされることがあります。また、最近ではコロナ禍でリモートワークなど働き方が見直されている中で、勤務地(拠点がないエリアに住む必要がある)の問題があれば、リモートワークの範囲自体を見直して、Uターン・Iターンして現職に残る働き方を打診するケースも出てきています。

ただ、注意が必要なのはその対応が継続されるかがポイントになります。
例えば、年収・待遇を一時的に引き上げる打診があっても、上長が変わったタイミングでその約束は無くなることもあります。また、退職交渉で待遇が改善されたという噂が広がり、組織的に良くないコンディションになることもあります。また、拠点のないエリアでのリモートワークを認めるという形で働いていても、そのルールがいつ変わるか分からないというのも実情です。勿論、現職で成果を出し続けていれば、例外的な対応を通常のルールに定着させていく動きになると思いますが、事業環境や経営状況などの変化にも注意が必要です。

現職の引き留めに対して、「転職せずに現職に残る」という決断が悪いわけではありません。会社や仕事内容に不満が全くなく、勤務地だけの問題を抱えているような方は、リモートワークで四国に移住しても良いという話になれば、問題が解決できます。私自身は「転職は手段」だと考えていますので、目的が達成できるのであれば転職しなくて良いと考えています。



このように、希望先の企業から内定が出ても、現職で活躍されている方ほど退職交渉で強い引き留めがあり、決断を悩まれることが多いです。そのため、なぜ自分自身は転職するのか、なぜ四国へUターン・Iターンするのかという転職理由をしっかりと整理してから、転職活動をスタートすることをおすすめします。また、勤務地だけが問題になっている方は、異動や働き方(リモートワーク等)の面での調整ができないか、現職に事前相談されてみることも重要だと思います。

ただ、私の感覚では、「Uターン転職をしたい」「Iターン転職をしたい」と考えている方は、勤務地・居住地以外の転職理由をお持ちだと考えています。今の仕事に非常にやりがいや充実感を得ている場合は、転職という選択肢があまり出てこないのが実情だと思います。会社や業界に対する不安、自分の価値観との不一致、自分の将来ビジョンとのズレ、地域に貢献したい想いなど様々な転職理由も抱えているかと思います。条件面だけでなく、感情的な面にも向き合って頂いて、なぜUターン転職・Iターン転職をするのか、という転職理由を深めて頂きたいです。それが、転職する・現職に残るという決断をする上での羅針盤になりますし、自分自身のキャリアの財産になると思います。


筆者プロフィール

国家資格キャリアコンサルタント

吉津 雅之Yoshizu Masayuki

広島県福山市出身。小・中・高とずっとサッカーをやってきた体育会系の一面も。東京学芸大学卒業後、株式会社リクルートへ新卒入社。入社以来、住宅領域の広告事業に従事。2013 年より営業グループマネジャーを歴任。2018年に8年半の単身赴任生活に区切りを付け、家族が暮らす四国へIターンし、株式会社リージェントへ入社。マネジメント経験を活かして、経営者や責任者の課題解決に寄り添うスタンスにて活動。また、四国へのU・Iターン転職を検討する方の不安や課題を理解し、「四国ならではの働く価値」を一緒に考えるスタンスで取り組んでいる。現在は徳島・香川エリアを中心に活動中。