自分らしいキャリアを築くための「自己分析」のポイント
こんにちは。四国の転職エージェント、リージェントの森です。
転職を考える際、「どのような仕事が自分に合っているのだろう」と悩む方は少なくありません。こうした悩みを抱える多くの方に共通しているのは、自分自身を客観的に見つめ直す「自己分析」が十分にできていないという点です。
自己分析は、最適なキャリアを見つけるために不可欠なプロセスです。
今回のブログでは、自己分析の中でもスキルや実績といった表面的な要素だけでなく、あなたを突き動かす動機、すなわち「エネルギーの源泉」を理解する重要性と、その分析方法のヒントをお伝えしていきたいと思います。

転職に「自己分析」が必要な理由
転職に自己分析が必要な理由はいくつかあります。
まず、自身の価値観や興味を理解することで、企業や求人を選ぶ際の「譲れない軸」が明確になります。これにより、膨大な情報の中から自分に合った求人を効率的に絞り込むことができます。
また、これまでの経験から得た強みを具体的なエピソードとともに言語化することで、書類選考や面接の場で説得力のある自己PRが可能になります。採用担当者にあなたの価値を的確に伝え、入社後の活躍イメージを抱かせることができるのです。
そして、先ほどお伝えした仕事に対する「エネルギーの源泉」を知ることができます。自己分析において、これを把握することは何より重要です。どのような状況であなたの情熱が最も高まるのかを知ることは、あなたの適性を理解する上で非常に役立ちます。
仕事を通じて成し遂げたい使命感や、チームに貢献したいといった想い。これらの「エネルギーの源泉」を明確にすることで、今後のキャリアパスを具体的に描くための指針を持つことができます。
「エネルギーの源泉」を見つける自己分析の手法
ここからは、「エネルギーの源泉」を見つけ出す方法をご紹介します。これまでのキャリアを整理しつつ、以下の手順で「エネルギーの源泉」についても思考を巡らせてみてください。
① 心が動いた瞬間をピックアップする
これまでのキャリアを振り返る際は、単に業務内容や成果を書き出すだけでなく、「心が動いた瞬間」についても深掘りしてみてください。以下の点を自問してみると、心が動いた瞬間を見つけやすくなるかと思います。
〇どのような状況で最も情熱を感じましたか?(チーム一丸となって、高い目標達成に向けて試行錯誤を繰り返していた時、など)
〇困難を乗り越える際、何が支えになりましたか?(このサービスが世に出れば、多くの人の助けになる」という顧客への想い、など)
〇誰かや何かのために、自発的に「やりたい」と行動したことは何ですか?(会社全体の業務効率を上げるために、自発的に新しいツールの導入を提案し、マニュアルを作成した、など)
② モチベーショングラフで共通点を探る
心が動いた瞬間をピックアップしたら、過去のモチベーションの浮き沈みを時系列でグラフ化し、モチベーションが高かった時期に共通する要素を探ります。以下の観点で分析してみましょう。
〇環境(裁量が大きかった、チームワークが良かった、挑戦を後押しする風土だった、など)
〇仕事内容(ゼロから何かを生み出す仕事だった、人の役に立っている実感があった、専門性を深められた、など)
〇人物(尊敬できる上司や、切磋琢磨できる同僚がいた、など)
これらの分析を通じて見えてきた共通点、例えば「人に感謝されること」「困難な課題を乗り越えること」「新しい知識を学ぶこと」などが、あなたを突き動かす根本的な動機、すなわち「エネルギーの源泉」となります。
転職活動ではスキルや実績に目が行きがちですが、それらは価値観や行動特性といった土台の上にある表面的な要素に過ぎません。このように自分の「エネルギーの源泉」を知ることで、過去の成功体験や困難を乗り越えた経験を再現しやすくなり、自分に合った環境を選べるようになります。
具体的な「自己分析」の事例
たとえば、ある30代後半の営業職の方は、これまでの幅広い営業経験や達成率を強みに転職活動を進めていました。しかし、内定を得てもいまひとつ気持ちが乗らず、なかなか決断できないという状態が続いていました。
そこで改めて自己分析を行ったところ、ご本人が最も強い達成感や熱量を感じていたのは「新人教育」や「チームのサポート」といった場面であることが見えてきました。実績という表面の部分だけでなく、「教育力・チームマネジメント力」や「新人時代の悔しさからくる、仲間を支えたいという想い」が「エネルギーの源泉」であることが明確になったのです。
その結果、マネジメントや教育制度づくりに携われるポジションに視野を広げ、最終的には人材育成に注力する企業に営業管理職として転職されました。今では、単に数字を追うだけでなく、後進の成長を支えることにやりがいを感じながら、充実した日々を送られています。
「自己分析」による、後悔しないキャリア選択
転職活動においては、ついスキルや実績といった表面的な情報ばかりを伝えてしまいがちです。しかし、長期的に自分らしく活躍できる環境を見つけるためには、自身の深層部分まで掘り下げて理解することが、非常に重要です。
自身の行動特性を理解し、どのような状況で熱量が高まるのか、そして自分を突き動かす「エネルギーの源泉」は何なのかを明確にすることで、企業の強みや社風、期待される役割とのマッチング精度が格段に上がります。これにより、入社後の活躍につながる理想的な環境を選びやすくなるのです。
一人で自己分析を進めるのが難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。そのような時は、どうぞお気軽にご相談ください。一緒に自己分析を深め、後悔のないキャリア選択に向けた一歩を踏み出すお手伝いをさせていただければと考えています。