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不動産マーケットから考える徳島へのUIターン転職

みなさん、こんにちは。リージェントの吉津です。
梅雨明けとなり、暑い日々が続いておりますが、お元気にお過ごしでしょうか?まとまった雨が降らなかったこともあり、四国は水不足の心配が続いております。

さて、今日は「不動産マーケットから考える徳島へのUIターン転職」についてお話したいと思います。
私は前職では株式会社リクルートにて不動産ポータルサイト『SUUMO』の広告営業に従事しており、四国エリアの不動産を中心に担当していました。そして現在は徳島へのUターン・Iターンを検討される方々の転職サポートを行っておりますが、転職相談を受ける中で、徳島での暮らし、特に住環境の改善を目的に転職を検討される方が多くいらっしゃるように感じています。そこで今回は、私のこれまでの経験を踏まえた上で、不動産マーケットの視点を交えながら徳島へのUIターン転職についてお伝えしていければと思います。



住まいの選択肢

徳島へUIターンする場合、住居の確保には様々な選択肢があります。基本的には賃貸でお部屋探しをされる方が多いと思いますが、中古物件の売買、新築マンション・新築戸建ての購入、注文住宅など幅広い選択肢があります。また、徳島に実家等がある方は、リフォームやリノベーションして住むという選択肢もあります。また、一部の大手メーカーなどでは社宅などを完備している企業もあります。

徳島の賃貸マーケットについて

徳島の賃貸マーケット(2LDK/3K/3DKの平均賃料)を東京と比較してみると、下記の通りとなっています。
※『SUUMO』の賃貸・平均賃料データより引用(2022.7)

エリア マンション アパート
徳島県徳島市 5.9万円 5.4万円
東京都港区 24.5万円 22.7万円
東京都国分寺市 10.5万円 9.7万円

港区は前職時代に単身赴任で住んでいましたが、ファミリーで住むことを想定すると住居費は高額になります。また、私が学生時代を過ごした国分寺市は、カップルタイプですと10万円を超えてくる相場感です。その点、徳島市であれば比較的家賃負担は抑えられるのはメリットだと思います。徳島市の賃貸の相場観はシングルで5万円前後、カップルで6万円前後、ファミリーで7万円前後となりますが、物件の築年数やグレードによって大きく変わりますので、ネットなどで事前に情報収集を行っていただければと思います。

徳島へのUIターンされる際の注意点

住居費は都市圏と比べると安くなる傾向ですが、徳島での暮らしを検討する上で注意頂きたい点もあります。

①車のコストについて
徳島での暮らしにおいて車は必需品となります。公共交通機関はありますが、本数やアクセスの問題もあり車通勤をされる方が多いです。そのため、車の購入費用や維持費・保険代・ガソリン代などが必要となります。
ただ、私がサポートさせて頂いた独身の方は、UIターン後にすぐには車を買わずに職住近接の暮らしを選択して、趣味であるロードバイクでの通勤(雨の際はバス通勤ができるエリア)をされています。一方でご家族での暮らしとなると車は必要になることも多く、家庭用に1台車を所有して、通勤は自転車やバイクでという方もいらっしゃいます。転職検討される際には、事前に通勤手段などについても確認・検討頂くことをオススメしています。

②住宅関連の福利厚生について
企業によっては、福利厚生の一環として住宅手当の制度を設けています。あるメーカーでは住宅手当として賃料の35%(上限あり)を補助・支給する制度があります。また、別の企業では住宅補助ではないですが、社宅への入居(条件有)が可能で家賃相場の半額程度で入居ができます。このような住宅関連の福利厚生の有無も確認いただくことで選択肢も広がるかと思います。また、住宅手当や社宅入居については、年数制限(5年まで等)の可能性もありますので、事前に確認されることをオススメいたします。

③ペット相談可の物件について
最近ではペットを飼われている方も多くなり、ペット相談可の物件も増えてきました。徳島市内などは比較的ペット相談可の物件も多いですが、エリアによっては対象となる物件が少ないエリアもあります。また、ペットの種類についても必ず確認を行ってください。物件によっては小型犬のみ相談可、というようにペットの種類を限定しているケースもあります。また、社宅や借り上げ社宅の場合は、ペットNGのケースもありますので、事前の確認が大切です。

住宅購入について

徳島へのUIターン転職のサポートにあたって転職理由を皆様にお聞きしておりますが、その中で「家を建てたい」という理由でUIターンを希望される方も多くいらっしゃいます。徳島出身のパートナーがいる場合は実家の土地に新築住宅を建てたり、二世帯住宅への建て替えなどの選択肢もあります。また、実家や中古住宅をリノベーションすることも選択肢のひとつです。なお、徳島では新築マンションの供給は多くなく、2022年7月時点では3棟分譲中ですが、徳島市内の中心部エリアに限られています。

住宅購入は本当に悩む事だと思います。そのため、転職と同時に住宅を購入される方は稀であり、まずは賃貸や社宅、または実家に住みながら、住宅購入を検討されるケースがほとんどです。私自身も四国へIターンを行い住宅購入を選択した人間ですが、損得の話ではなく「どのような暮らし方をしたいか」というライフスタイルの問題だと考えており、決断まで時間がかかりました。住宅は資産という考えもあれば、ローンや住居に縛られたくないという方もいます。また地域の特性を理解するのも時間がかかります。SUUMOのサイトでも借りる・買うについては参考記事も多く出ていますので、是非一度確認してみてください。

最後に

不動産マーケットから考えると、徳島へのUIターン転職によって住居費を抑えることができ、住宅購入についても物件価格が抑えられる傾向があります。一方で都市圏とは違う別のコストがかかったりもしますので、住居費だけでなく全体のコストバランスを考えていく必要があります。また、「住宅を建てたい」という想いでUIターン転職される方も多くいますが、最後は「どのような暮らしをしたいか」というライフスタイルの問題です。あなたは、徳島でどのような暮らしをデザインしますか?転職という仕事面はもちろんですが、徳島での「暮らし」についても、是非お話をお聞かせ頂けると幸いです。

※不動産は一物一価と言われるほど個別性が高いものです。そのため、マーケット相場という観点で参考にして頂けると幸いです。


筆者プロフィール

国家資格キャリアコンサルタント

吉津 雅之Yoshizu Masayuki

広島県福山市出身。小・中・高とずっとサッカーをやってきた体育会系の一面も。東京学芸大学卒業後、株式会社リクルートへ新卒入社。入社以来、住宅領域の広告事業に従事。2013 年より営業グループマネジャーを歴任。2018年に8年半の単身赴任生活に区切りを付け、家族が暮らす四国へIターンし、株式会社リージェントへ入社。マネジメント経験を活かして、経営者や責任者の課題解決に寄り添うスタンスにて活動。また、四国へのU・Iターン転職を検討する方の不安や課題を理解し、「四国ならではの働く価値」を一緒に考えるスタンスで取り組んでいる。現在は徳島・香川エリアを中心に活動中。