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「葛藤や不安を乗り越えて愛媛へのUターンを実現」20代の転職ケーススタディ

こんにちは。四国の転職エージェント、リージェントの松本です。

コロナウイルスが流行した事で生活様式が大きく変化し、これまでUIターンを考えなかった方も「改めて都会ではなく地方での生活を考えるようになった」と、我々にも多くの相談をいただくようになりました。一方で、「これまでの経験を活かせる仕事が地元にあるのか?」「このタイミングで地元に帰るのは正しい判断なのか?」といった不安も良く耳にするようになっています。

そこで今回は、葛藤や不安を乗り越えて愛媛で活躍されている20代の方のUターン転職事例をもとに、どのような葛藤や不安を抱えていたのか、そしてそれをどのように乗り越えていったのか、についてお伝えできればと思います。四国へのUIターン転職を考えている方の参考になれば幸いです。

Aさんの葛藤や不安

愛媛県出身のAさんは大学院を卒業後、将来的な海外勤務を希望されて大手化学メーカーに就職。都市部の工場に配属されて29歳まで働いていましたが、30歳を目前にお付き合いしてる方との結婚が決まり愛媛へのUターンを決意されました。

Aさんと初めてお話しさせていただいた時、冒頭で「結婚するので地元に帰ることに決めました」という言葉があったものの、どこか心に葛藤を抱えているように感じたのを覚えています。Aさんは大学から地元愛媛の方とお付き合いをしており、就職してからは都市部と愛媛の遠距離恋愛をしていましたが、30歳が近づくにつれて将来のことを真剣に考えるようになりました。当初は都市部で結婚・生活することを考えていたようですが、彼女は愛媛で先生をしており、生徒たちのことを見捨てられないとのこと。何度も彼女と話し合いを重ね、地元である愛媛へ帰ることを決められました。



帰ることは決意したが、せっかく希望して入社した企業を辞めていいのか。また、大学院への進学と海外留学を経験しているため、29歳でも社会人歴2年の自分が「行きたい」と思える企業へ転職できるほどの市場価値があるのか。そんな不安と葛藤を抱えていました。

在学中に留学を経験し、海外への想いもあって前職を選ばれたAさん。将来的に海外赴任の可能性もある中で「自分は何が一番大切なのだろう?」と何度も悩み、たどり着いた結論が「彼女への想いを大切にした愛媛へのUターン」でした。その結論は間違いではないけれど、そのためにキャリアを諦めてほしくはないと感じました。また、Aさんとお話しさせていただく中で仕事に対する熱量や姿勢など、人柄が大変素晴らしく、何とかAさんにとって最適な企業を紹介したいと思いました。

納得した上で愛媛へのUターンを進めていただくために

Aさんの抱えていた葛藤や不安は2つ。1つは「決意したものの、本当に愛媛に帰ることが正解なのか」という葛藤。もう1つは「行きたいと思える企業があるのか、そして自分自身にその企業に入る市場価値があるのか」という企業とのマッチングに対する不安でした。

まず「愛媛に帰ることが正解なのか」という葛藤に対しては、妥協ではなく納得してUターンを決断していただくために、実際に愛媛にUIターンされた方の事例などをお伝えしつつ、都市圏で働くこと、地方で働くこと、それぞれのメリット・デメリットをしっかりと把握していただきました。

  • 都市部に比べて地方は働く環境が整っていないものの、様々なことが整備されていないからこそ1から進めていくことができ、より深い経験を積めること。
  • 地方は従業員数の少ない企業が多いが、だからこそ歯車の1つのような仕事ではなく、影響範囲の広い仕事に従事できること。
  • 給与が低くなるケースが多いが、その分家賃などの生活費が抑えられること。
  • 実際にUIターンされた方は、暮らしの面で「自然の豊かさ」や「子育て環境が改善されたこと」などを大きなメリットとして感じていること。

こうした都市圏と地方の違いを1つひとつ丁寧に説明していくことで、最終的には愛媛県にUターンされることを納得いただき、具体的に転職活動を進めることになりました。

社会人歴2年でも伝えられる「強み」はある

転職活動を進めるに当たって、「行きたいと思える企業があるのか」というAさんの不安を払拭するために、まずは愛媛の企業をいくつかご紹介しました。正直なところ「愛媛に帰っても良い企業はないだろう」と考えられていたようですが、グローバルに活躍している企業や、給与や福利厚生の整った企業など、魅力的な企業がたくさんあることをお伝えすると「知らないだけで、地元にも色々な会社があるんですね」と、大変驚いていました。また、求人はWEB上に公開されていないものも多く、経営者や事業責任者の方に直接相談することで新たな求人ニーズが見つかる場合があることも知っていただきました。そうしたやり取りをしている中で、Aさんは愛媛県のある化学メーカーに興味を持たれ、挑戦できるなら是非応募してみたいという前向きな気持ちを持たれるようになっていきました。

そこで企業への応募に向けて、Aさんの経歴から見える強みの洗い出しを行いました。「自分自身にその企業に入る市場価値があるのか」という不安を持たれていましたが、これまでの経験を丁寧に整理していくと、十分にアピールできる強みがいくつか見つかってきました。

まず1つ目は「大学院で学んだ化学の専門知識」。Aさんは社会人歴2年ということに引け目を感じていたようですが、大学院で学んだ知識も強みとして打ち出すことができます。特に、Aさんが大学院で研究していたテーマと、今回応募する企業の事業テーマは近しく、Aさんのポテンシャルを感じてもらうことは十分に可能でした。

次に「現職で経験した生産技術のスキル」。2年という短い期間ではあるものの、その中で得た知識や課題が発生した時の対処の方法、結果を出すための工夫や努力など、経験を紐解くことで伝えられる強みはあります。こうした経験の棚卸しはご自身で行うのは難しいところもありますので、転職エージェントに相談し、対話の中で経験を整理していくのも一つの方法です。

最後が「経験を補える高いコミュニケーション能力」。現職では様々な部署の方と連携を取って仕事をされていたAさん。相手が話しやすい環境を作り思考や感情を引き出す力、論理的に分かりやすく伝える力、人と人の間に立って利害を調整する力など、これまでの経験を伺う中でコミュニケーションの高さが伺えました。また、応募先の企業がグローバル企業であったため、海外留学で培った語学力も強みの1つになりました。

そうしたAさんの強みをまとめて企業側に提案すると「是非話をしてみたい」と企業の反応も良く、マッチングの可能性が見えてきました。面接では経験より人物評価を大事にする企業の風土もあって、Aさんに対する評価はとても高く、良い印象を持っていただけました。また、Aさんにも企業の温かい雰囲気が伝わり、入社の意思がより強くなっているようでした。

大学で学んだ化学の知識。前職での生産技術としての経験。そしてコロナの影響により、ある事業体の拡大対応が必要となり、化学知識を持った生産技術エンジニアを強く求めていたこと。転職を決断したこのタイミングで、こうした様々な要因が重なり、無事に納得のいく転職を実現されました。

生活も仕事も満足のいくUターン

入社後、工場もフル稼働の状態が続いている中で使命感を持って働き、やりがいも感じていますと、Aさんは笑顔で話をしてくれました。そして、「これで良いのか?」と悩んで結婚を決めるのではなく、「最高の形で結婚ができた」と入籍日に嬉しそうに報告をしてくれたのは、私にとって何よりの喜びとなりました。また、企業からもAさんはコミュニケーション能力が高い方で、理系出身の同僚・上司へ積極的に関わっており、部署内の雰囲気が明るくなったと、高い評価をいただいています。

葛藤と不安から始まったAさんのUターン転職ですが、納得のいくご縁を繋ぐことができて本当に良かったと感じています。奥様との生活を一番に考え、愛媛へのUターンを決意したAさん。それによってキャリアを諦めるのではなく、これまでの経験やスキルをしっかりと整理し、納得のいく転職を実現されました。Aさんに限らず、Uターン・Iターンを検討されている方々は様々な悩みを持たれているかと思います。「転職時期は未定」「まだUターンするとは決意しているわけではない」といった状態でも全く問題ありませんので、Uターン転職にお悩みをお持ちであれば、いつでもお気軽にご相談ください。満足のいく転職に向けて、しっかりと伴走させていただきたいと考えています。


筆者プロフィール

国家資格キャリアコンサルタント

松本 俊介Matsumoto Shunsuke

香川県高松市出身。大学卒業後、住宅メーカーへ入社。その後、株式会社リクルートへ転職し、ブライダル領域にて結婚式場の集客最大化に向けた提案営業に従事。鳥取県・島根県のエリアリーダーとしてマーケット拡大に向け戦略を設計推進。2017年にUターンし、自身の経験から「暮らしたいところで思い切り働く」という想いに共感し株式会社リージェントへ入社。現在は娘2人、息子1人の三児のパパ。オフも子どもたちと遊ぶのが一番という子煩悩な面も。