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◆Uターン・Iターン転職で大切な「転職理由・志望動機の伝え方」

通常の転職において転職理由や志望動機の伝え方はとても大切ですが、UIターン転職においては、さらに重要なテーマとなります。今回はそんな「UIターンにおける転職理由・志望動機の伝え方」に焦点を当ててお話ししたいと思います。転職理由の伝え方において、通常の転職とUIターン転職では何が違うのでしょうか。

通常の転職では、企業や仕事を軸として「なぜ転職するのか」といった転職理由、そして「なぜその会社で働きたいのか」といった志望動機を伝えます。

【転職理由の例】
・新たな業界で経験の幅を広げたい
・さらに上流のスキルや工程を身に付けたい
・家族がいるため、転勤のない環境で働きたい

【志望動機の例】
・〇〇部門において〇〇の経験を活かしたい
・〇〇に取り組み〇〇という方針を掲げているため
・〇〇領域の業務内容に魅力を感じた

UIターン転職の場合、これに加えて「なぜ今、この場所で働きたいのか」というUターンやIターンをする理由を伝える必要がでてきます。

そのため、UIターン転職の場合は「UIターンする理由」「転職理由」「志望動機」を混同せず、それぞれを明確にしておくことが大切です。UIターンする理由がそのまま転職理由という方もいらっしゃるかと思いますが、それでも分けて考えて「転職理由は本当にないのか」と、改めて自問自答しておくことも重要です。

それでは、それぞれの伝え方についてポイントをまとめていきたいと思います。



■UIターンする理由の伝え方

Uターンの場合
私の肌感覚ですが、企業側は「Uターン」という言葉に対して前向きな印象を持つように感じます。縁ゆかりある土地に戻るという点に定着性を感じることが要因かもしれません。それでも面接では、「なぜ今、地元に帰ってくるんですか?」と質問されることが多いように思われます。

企業側としてはUターンに一定の定着性を感じつつも、「なぜ今なのか」ということに納得感を得るために、より具体的に事情を伝えてほしいと考えています。Uターンの場合は家族の事情などプライベートを含むことが多く、どこまで伝えるか迷うと思いますが、採用する側の心境としては「話してくれた方が安心する」というのが本音ですので、できる限り丁寧に説明するようにしましょう。

Iターンの場合
Uターン同様、何故その土地で働きたいのかに対する明確な説明が必要です。例えば「旅行で訪れた香川県に魅了され、移住を希望しています」といった理由では、企業側に「香川で暮らしたいのは分かるが、自社に定着して活躍してくれる確信が持てない」と思われてしまい、面接でNGとなる可能性が高くなります。

Iターンは、縁ゆかりない土地を選ぶことになり、企業もその方の転職に対する本気度を図り難く慎重になりがちです。Iターンの場合は、住む場所だけではなく「その会社でなければならない理由(=志望動機)」を明確に伝えることが特に重要となります。

■転職理由の伝え方

転職理由を伝えるということは、「自分は転職をすることによって何を実現したいのか」を説明するということです。「UIターンによって地元で子育てのサポートを得たい」「両親の老後を考えて、両親の近くで暮らしたい」などプライベートな理由の場合は、その事情を転職理由として伝えます。

一方で、仕事についてはどうでしょうか?仕事ではどんな問題を解決したいのか、例えば「現職では実現できないキャリアがある」「もっと幅広い職務を経験し、スキルアップしたい」など、仕事における転職の目的こそ大切な転職理由です。中には、今の仕事には不満なくやりがいを感じている、という方もいると思います。その場合、その旨を隠すことなく伝えた上で、「こういう仕事にやりがいを感じているので、それを活かして挑戦したい」と伝えると良いでしょう。転職理由の伝え方は、「あなたは転職によって何を実現したいですか?」という問いに答えるイメージで考えてみましょう。

■志望動機の伝え方

時々、転職希望者の方から「今は地元に戻りたい気持ちが一番なのですが、地元に戻りたいから、と伝えても大丈夫ですか?」と聞かれます。結論から言えば、それだけでは採用する側の不安は払拭し切れません。「地元で働けるなら、うちの会社でなくてもいいのではないか」という印象を与えてしまいます。「地元に戻りたい」だけではなく、「その会社で働きたい理由」が揃ってはじめて、志望動機として完結します。UIターンする理由や転職理由、志望動機に一本の筋が通るよう準備をしましょう。志望動機は、転職の真剣度を伝える重要な内容です。以下は志望動機で伝えるべきポイントです。

1. 「企業をとことん好きになって熱意を伝える」
まず応募先企業を徹底的に調べます。そこで共感する内容をまとめ、面接では抽象的でも良いので「どこが好きか、なぜ好きか」を熱意を込めて伝えます。

2.「貢献できることを伝える」
企業はやはり幅広い意味で「利益をもたらす人」を求めています。そのため、これまでの経験は具体性を持って伝えることが重要です。抽象的な表現では企業側が適性を判断できず、曖昧さへの不安からNGとなることもあります。具体的な名称や数字で経験を語れるよう、自分の経験を言語化して伝えます。

また、UIターンによく使いがちな「地元に貢献したい」「地方の活性化」という言葉がありますが、これは志望動機として安易に用いないようご注意ください。「地元」や「地方」からもう一段掘り下げて「その会社でなければならない理由」まで辿りつきましょう。

3.「入社後のイメージを伝える」
UIターンの場合、企業側はその人が長く自社で働いてくれるか「定着性」を気にしています。その不安払拭のためにも、事前に得た企業情報を参考にして自分のスキルと関連させ、数年後のキャリアプランを語れると良いでしょう。

■転職理由・志望動機の具体例

それでは最後に、UIターン転職で大切な「転職理由・志望動機」の伝え方について、具体例を紹介してブログを終わりたいと思います。

Uターン転職したAさん
『私が40歳を迎える時には、妻と2人の子どもがいました。考えの中心となったのは、「家族と向き合う生き方」です。このままの会社で全国転勤を続けながら、キャリアを積んでいく選択肢もありましたが、生まれ故郷の香川に移り住んで、家族との時間を大切にしようと決断しました。

志望動機は貴社の「大規模な事業展開・社会課題の大きい事業・成長市場であること・改善課題がある」という点にあります。特に、500人規模の大きな事業展開であり、5年後には事業規模2倍増という経営指針を掲げていること。それを実行するには人事が重要であり、定着率向上などの課題もあると考えています。そこに自分の人事としての経験、特に「現場がわかる人事」としての強みを存分に発揮し、さらにチャレンジできる環境であると感じています。』

Iターン転職したBさん
『これまでの機械設計や量産ライン設備開発の知識や経験を活かし、機械設計に携わりたいと考えて転職活動を行っています。私は「最終製品に携わりたい」「注文通りに作るだけではなく、ユーザーに使われているところをイメージしながら自分の思いをこめた設計をしたい」と考えています。今回、貴社の設計職を知り、まさに自分が求めている仕事だと知り、最後の挑戦だと考えて応募を希望しています。

勤務地については香川県に縁ゆかりはありませんが、以前に瀬戸内の○○県で勤務していた時に「瀬戸内は住みやすい」というイメージがあったので香川県での暮らしにも興味を持っています。』


筆者プロフィール

国家資格キャリアコンサルタント

四ノ宮 こころShinomiya Kokoro

香川県出身。大学卒業後、ITベンダーを経て株式会社リクルートへ入社。新卒採用における組織課題抽出、採用計画策定、企業広報及び選考プロセス設計から入社後育成までのコンサルティングに携わる。10年間のキャリアを経て関西への転居を機に、キャリアコンサルタントとして自身の専門性を高めたいと考え、地元四国の貢献に繋がれば、との想いから株式会社リージェントへ入社。現在は同社大阪オフィスにて勤務。