INTERVIEW2023.12.11

未完成だからこそ、四国の企業は面白い。ー(株)タダノ・庄司高士氏ー

INTERVIEW2023.12.11

未完成だからこそ、四国の企業は面白い。ー(株)タダノ・庄司高士氏ー

世界初のフル電動クレーンをリリースするなど、世界市場に向け意欲的な事業活動を展開する(株)タダノ。同社において、テレマティクス(移動する車両に通信機能を搭載して、必要な情報をリアルタイムで提供したり、収集した情報を分析して新たなサービスにつなげる仕組み)を推進するソリューション推進部と、社内全体のICT運用に責任を持つICT部の部長を兼務するのが庄司高士氏です。過去にゲーム会社3社を経験。エンジニアとして様々な賞の受賞や携帯電話・音声制御技術に関する特許を取得し、役員として経営に関与するなど華々しい経歴を誇る庄司氏が、なぜ香川のクレーンメーカーに来ることになったのか。そして「四国から世界を目指す」ことをどう捉えているのか。多岐にわたってお考えをお聞きしました。

誰も知らないものを生み出す充実感


溝渕
庄司さんのプロフィールを教えてください。
庄司
私が大学を出たのは、バブル崩壊後、就職が厳しくなってきた頃でした。幸いにも大手電機メーカーに入り、ソフトウェア関連の業務に就いたものの、何かにチャレンジしようという機運は職場から消失していました。これはその会社の問題ではなく、社会全体がダウントレンドに陥っていたせいなのですが、若かった私は、もっと成長意欲のある場所に行きたい、という気持ちが強くなっていきました。そして、あるゲーム会社から、半分スカウトを受ける形で転職したのです。
溝渕
ゲーム業界に関心があったのですか?
庄司
実は全くありませんでした(笑)。私は、どの転職の時もそうですが、ジャンルや分野に興味があるという理由で転職先を選んだことはありません。仕事が魅力的かどうか、という基準だけです。
そのゲーム会社を選んだのは「日本初のオンラインゲームを作ろう」と誘われたからです。当時は、まだWindows95が出たばかりで、海外製オンラインゲームはあったものの、マイナーな存在。国産などほぼなかった時代に、他に先駆けてオンラインゲームをやろう、まだ誰も知らないものを作ろうというのだから、心に響きました。
佐々木
就職の難しい時期、せっかく大手に入ったのに…というような家族や周りの反対はありましたか?
庄司
みんな大反対でした(苦笑)。ゲーム会社の上場企業はまだ少なく、私が入社したゲーム会社も当時は非上場。でも、私の人生ですから。転職した直後くらいに経営陣と話す機会があったのですが、「ゲーム産業は国の産業分類で言うと“その他”に過ぎない。この“その他”という区分をなくすのが、私たちの悲願だ」との言葉を聞き、ああ、気概を持った会社に入ったな、と思ったものです。
佐々木
ビジョンへの共感があったのですね。
庄司
私の転職は、いつもそれが決め手です。
最初のゲーム会社を皮切りに、その後も2社のゲーム会社を経験。後の2社では、役員として経営にも携わらせてもらいました。エンジニアとしてマイクロソフトアワードなどいくつかの賞も受賞しましたし、携帯電話などに関するいくつかの技術を発明し、特許なども取得しています。
ゲーム会社に転職した当初の目的だったオンラインゲームは、実際にリリースまでこぎつけました。最初に対象としたのはPCでしたが、携帯ゲーム端末や家庭用ゲーム機をネットワークにつなぐ、という課題に取り組んだこともあります。その後、携帯電話やスマートフォンでゲームを楽しむのが一般的になり、ゲーム機もネットワークにつながるのは当たり前になったのは、周知の通りです。
始めたばかりの頃はまだ影も形も見えない時期。ただ、「いずれあらゆるものがネットワークにつながる時代が来る」という確信めいたイメージがありました。実際にそうなった現状を見た時、私たちの想像は正しかったという感慨とともに、「やり終えた」という達成感も芽生えました。


溝渕
それで、再び新たなチャレンジに出ようと考えられたのですね。
庄司
ゲームの仕事を始めて20年くらい経過し、部下も育っていたし、50歳という切りのいいタイミングでもあったので。妻から「ゲームが好きで仕事をやっていたわけでもないんだし、別の形で世の中の役に立つことをしてみたら」とアドバイスされたのもありました。

ゼロからイチを生み出す仕事を求め、タダノへ


溝渕
タダノ社に来られたきっかけはどのようなものだったのでしょう?
庄司
たまたまタダノの方と知り合い、何度か食事をご一緒させていただいたのです。そこで「会社を辞めようと思っている」と告げると、「ぜひ当社を受けませんか」と誘っていただいて。
当時はタダノについて「クレーンの会社」程度の認識しかありませんでした。そこでホームページにアクセスして見ると「Lifting Equipment(<移動機能付>抗重力・空間作業機械)で世界No.1」が目標である、と書いてある。言い換えると、今はまだ自分たちは世界一じゃない、ということですよね。自分たちがNo.1ではないことを堂々と認めながら、世界一を目指します、というのは、思い切りがいいという気がしました。これは面白い会社と出会ったのではないか、と感じたのです。
佐々木
選考を受ける中でタダノ社の経営陣のみなさんとはどのようなお話をされたんですか?
庄司
タダノはテレマティクスに既に着手しており、もっと進めたいという話を事前に聞いていたので、収集したデータをどう使えば、違う世界が見えてくるのか、についての話をしました。
私からは、創業100年経った会社として、次の100年をどう考えているか、と尋ねました。詳細は割愛しますが、「新しいことをやっていかないと、次の100年なんて展望できなくなってしまう」といった趣旨の話をされたのが印象的でした。経営陣がそういう危機感を持っておられるなら、力になれるのではないか、という気持ちになりました。
溝渕
当時は、タダノ社以外の選択肢もありましたか?
庄司
ありがたいことに、移動体を扱う複数の会社からお誘いいただきました。自動運転を始め、道路を走る移動体のIT化が急速に進んでいるという背景もあったのでしょう。しかし、例えば自動車は、かなりIT化が進んでいます。完成された分野で、自分の力が発揮できるかどうか疑問です。
仕事というのは大雑把に言うと、0から1を生み出す仕事と、1を100に成長させる仕事に分かれると思います。私はずっと、0から1を生み出す方に立ち会ってきました。今回もその想いを貫き、タダノを選びました。
佐々木
テレマティクスにはどのようなイメージをお持ちでしたか?
庄司
シンプルに言えば、GPS機能ですので、ゲーム業界でもよく活用されていました。位置情報を基にしたスマホゲームなどが典型です。
ただ正直、建設機械にテレマティクス…と言われて、最初はピンと来ませんでした。建設機械って、動くものだというイメージがなかったので、位置情報の収集に何の意味があるのだろう?と。しかし、タダノは移動式のクレーンに強みを持つ会社と知り、合点がいきました。
タダノは2008年と、業界では早くからテレマティクスに着手しています。現在では約3万台と繋がっており、稼働状況やメンテナンス情報等のデータはかなり蓄積されてきたのですが、まだ有効に活用できていません。だから私に声がかかったのだ、と解釈しています。

テレマティクスを推進し、顧客の利便性向上につなげる


溝渕
テレマティクスにおける課題はどのようなものだったのでしょうか?
庄司
データ収集はできているが、顧客が利便性を感じるようなデータの活用が進んでいない、ということが大きなテーマでした。社内的には、製品開発や品質向上などに貢献した部分があると思います。一方で、顧客にただただデータを提供してもうまく活用されていませんでした。それは、データが提供者目線でつくられていて、ユーザー目線でつくられていなかったからです。ゲーム業界では、常にユーザー目線でソフトウェアと向き合いますから、大きなギャップを感じました。
溝渕
顧客が活用していくということは、今後、テレマティクスで収集したデータを、顧客がメンテナンスや機器管理に使っていけるようになるのでしょうか。


庄司
今でも、一部はそのような意図で使ってもらっています。しかし、実はタダノだけがデジタルの車両管理システムを提供しても、あまり意味がないんです。クレーンを使う顧客の多くは、他社製の様々な建機も保有しているわけですから。保有する全ての機器をデジタル管理できなければ、効果を発揮しません。しかし、そこまでいくには、業界全体のコンセンサスが必要になります。
佐々木
テレマティクスに前向きな建機メーカーとの連携が必要になる、ということですね。
庄司
テレマティクスを、顧客囲い込みの手段として使いたい建機メーカーもたくさんあるので、連携は容易ではありません。
しかし、コロナ禍をきっかけに急速に状況が変わり始めてきているのも感じています。コロナ禍により、多くの人々がなかなか現場に行って物を見ることができないという事態が発生し、遠隔でも状況が分かるようにしたいという機運が高まってきました。そこで、テレマティクス技術を発展させる方向に向かっていったのだと思います。そして、テレマティクス技術を発展させようとすると、やはり自社だけでは限界があると気づいた人も増えてきて、会社を超えたデータ連携に前向きな動きが見られるようになってきました。タダノのテレマティクスのサービス HELLO-NET で他社のクレーンも管理できたらいい、というご要望もよくいただきます。他社との協力態勢ができれば、そういうこともいつか実現したいと考えています。
HELLO-NETも、もともとはクローズドなシステムでした。ですが2021年から、Lift APIというサービスで、データを外部にもオープンにする取り組みを始めています。
溝渕
APIで外部にオープンしているのは、どのような情報なのでしょうか?
庄司
一つは、各クレーンの性能に関するデータです。例えば、建設現場で各クレーンがどういう物をどんな風に吊ったらどれだけの負荷がかかるのか、をシミュレーションできる仕組みを全部オープンにしています。もう一つは、HELLO-NETで得られる、保有しているクレーンの稼働や位置情報などをオープンにして、それを外部のシステムで連携できるようにLift APIをつくっています。
佐々木
オープンにしたデータが主に使われるのはどんなケースですか?
庄司
例えば、クレーンの性能に関するデータは、BIM(※)といわれる建設用システムと連携して、建設の施工計画を立てるゼネコン等が活用されています。3D空間に建物とクレーンのBIMモデルを置いて、ブームの角度や長さなどを変えながら、作業手順やクレーンの最適な設置位置を検討しますが、クレーンの性能データがオープンにされることによって、ブームの傾斜角に対応した吊り上げ能力を確認したり、クレーンにかかる負荷が見える化されることで、転倒防止等の検討もしやすくなるのです。もう一つのクレーンの稼働情報は、主にはリース会社等、複数のクレーンを保有している方々が、自社で既に活用しているシステム内にデータを取り込み、統括的に一元管理できるような体制にも対応しています。

※BIM=Building Information Modeling。コンピュータ上に建物の立体モデルを構築し、建物の属性情報(各部位の仕様・性能、用途やコスト情報等)などを併せ持つ建物情報モデルを構築するシステムのこと。

安全性UPにつながる情報は、業界全体で共有すべき


溝渕
データの活用は、建機を操作する際の安全性向上や、自動運転の実現にもつながっていくのでしょうか。
庄司
データをうまく活用することで、比喩的な言い方をすると、マニュアル車がオートマ車になるような変化は近い将来に訪れると考えています。クレーンはそもそも扱いが難しいもので、ちょっとした油断が大きなトラブルを引き起こす場合もあります。そういったクレーンを未熟な技能者が操作しても、一定レベルで安全性を担保できるような、“マニュアル車がオートマ車に”といった変化をもたらすような、データ活用ができるといいなと思っています。さらには、安全性を高めようと思うと、どのデータがクレーン操作のどの部分に寄与するか、を明らかにしないといけません。これまでクレーンは、熟練技能者の経験と勘に依存する部分が大きかったのです。熟練技術者は様々な状況から危険性を瞬時に判断し「これは危ないから、こうしておこう」という操作を実現しています。これをデータで明らかにすることが必要と考えています。
溝渕
その部分は、まだ解明されていないのですね。
庄司
いずれAIがそれらを解決してくれる、と言う人もいるのですが、そう簡単にはいかないと感じています。AIは過去のデータを分析することに長けていますが、未知の状況を前に、危険の回避や自動運転をデータから正確に読み取って、考えるといった作業は、今のAIですぐに解決できるところではないと考えています。ただ、これらの1つ1つの課題を解決に導いていくには、データを自社内で囲い込むのではなく、公表して社会全体で共有することが肝要ということです。安全を追求するのは自社だけのことではありません。データをオープンにすることで、業界全体の安全性向上を実現していくことが大切と考えています。
佐々木
業界的にはIT化が遅れていると言われます。タダノ社における庄司さんの取り組みは、業界全体の変化を主導するものになるかもしれませんね。
庄司
確かに課題は山積しています。だからこそ、やりがいを感じるのです。優れた技術が既に豊富にある最先端の場所にいても、ワクワクしません。誰もやっている人がいない分野で一番を目指す方が面白いですよ。

テレマティクスの開発を手掛けるソリューション推進部のメンバーは、それぞれバックグラウンドが異なるスペシャリスト集団です。例えば、通信機の許認可専門の経験者や通信機メーカーでのハードウェアエンジニア、ソフトウェアエンジニア、サービスエンジニア、整備士など…。専門性が違うからこそコミュニケーションの量も多いです。みんなで、まだ世の中にないものを生み出していく、ということに全力で取り組んでいます。業界的に遅れているからこそ、自分の力を発揮できる。そういった点を意気に感じるエンジニアにとっては、楽しい場所ではないでしょうか。

ICTの鍵は、ゴールから考えること


佐々木
2023年1月からは、ICT部長にも就任されました。主に社内のIT活用やDXにも取り組まれる部門だと思いますが、どのようなミッションに取り組まれていますか?


庄司
社内で使うITインフラやシステム全般をより良くしていくことが求められていますが、外から来た者がいきなり「これはこうあるべき!」と声高に叫んでも、簡単に変わるわけはありません。長くからそこにいる人にとっては、今までのやり方を変えること自体に不安を覚えるものです。「こっちの方がいいに決まってる」という具合に正面からぶつけられると、むしろこれまでのことを否定された気分になってしまう。こういう状況は、大きい会社ならどこでもあるでしょう。
私も、そういった短兵急な正面突破がベターだとは思いません。利用者目線に立って、少しずつ変わっていき、気が付いた時には大きく変革されているという、マイルドなやり方が馴染むのではないかと考えています。

これはゲーム業界でも経験したことなのですが、誰もオンラインゲームを知らない時代に、いきなり「オンラインゲームをやる」と言っても、誰もついてこれないのです。わからないから、やりようがない。そういう場合は、中間的なものが必要になります。ゼロからイチをつくると言っても、両者の間には0.4もあれば0.7もあって、グラデーションしながら1に到達する、という進み方が大事。今はそういう段階だと認識しています。
溝渕
ICT部で今取り組んでいる課題は、どのようなものなのでしょうか?
庄司
M&Aをした会社とのシステム統合をどうするかということが大きなテーマです。普通に考えると、どちらかのシステムに一本化し、統合をはかっていくというのが分かりやすい考え方ですが、そういう選択肢をとるつもりはありません。もちろん、両者のシステムの良いところはちゃんと学ぶべきだと考えていますが、大切なことはどちらかに合わせることではなく、理想的なシステムの在り方はどうかというゴールイメージを先にもっておくことだと考えています。それは今後、もし他にもM&Aでグループ会社が増えた時にも活用できるような形で存在しておく必要があると考えるからです。

現段階はまだ動き出したとも言えない、ようやくスタートラインに立った、くらいでしょうか。ソフトウェアは、工業製品づくりのようにいかない部分があって、どうしてもエンジニア一人ひとりのスキルセットに依存しがちになります。だから、まず全員で目線を合わせておかないと、収拾がつきません。今はそのゴールを話し合いながら、着実に前へ進めていっている状況です。
溝渕
目線合わせは確かに大事ですね。
庄司
ここの目線が合っていないと、どうしても統合すること自体がゴールになることがよくあります。ゴールは「統合すること」ではなく、システムにより「業務がスムーズに行われる状態になること」なので、むしろ統合して非効率になるのなら、統合する意味はありません。最初の一歩は、ゴールは統合ではない、ということを全員に分かってもらうことから始めました。
佐々木
その他にも課題はありますか?
庄司
上記のようにシステム開発はゴールを見据えて一歩一歩ではあるのですが、既存のシステムはこれまでに何十年も使い続けてきたものだけに、内容によっては早急に対処しないといけない部分もあります。昨今は、外部からの悪意あるアクセスも増えているので特にセキュリティ面の強化は喫緊の課題です。古いものを大切に長く使うことは日本の美徳とされていますが、ソフトウェアに関しては、そのように呑気に構えてもいられないので、優先順位を決め、スピード感をもった対応をすることも同時に意識しています。

リーダーシップのある人は、若い世代の中にたくさんいる


佐々木
タダノ社のICT分野で活躍するエンジニアとして、どういった人が合っているとお考えですか?
庄司
まず、理系の素養ですね。素養と言っても学歴を重要視しているわけではなく、あらゆるものを探求していくことに喜びを感じるような志向を持っていることが大事ですね。もちろんITやICTの知識や経験はもっているに越したことはありませんが、今もっている専門性は10年も経てば通用しなくなるものになるので、興味をもって学び続けられるかがより重要です。また活躍の幅も、この技術に特化したいといったような限定的なところを見据えるのではなく、ある程度の幅をもって専門外のことであっても、学びながらでも積極的にチャレンジしたいというモチベーションを持っている方であれば活躍できるところがたくさん見出されると思います。

また、せっかくこの環境に来てもらえるならば、「LE世界No1」という目標を本気で考えられる人と一緒に働いていきたいですね。既に取引先の約70%が海外となっており、今後その市場は益々拡大をしていくので、海外との関りは必須となっていくと思います。香川から世界No1に向けて羽ばたいていくことを楽しめるマインドを大事にしてもらいたいです。


佐々木
私たちは、四国を「課題先進エリア」だと言っています。課題があるのは確かだが、磨けば光る素材もたくさんある。きっかけさえあれば、何かが変わっていくのではないか、と。タダノ社も、もう一段階レベルアップして世界一をつかむため、何らかのきっかけが必要なのではないかと思いますが、そうしたきっかけのようなものを感じることはありますか。
庄司
2023年、社長の氏家が、世界初のフル電動クレーンをリリースすると発表しました。あれは全社員に対する強烈なきっかけというか、メッセージとして伝わったのではないかと思います。
やると発表して以降、どこに行っても電動クレーンが話題になるようになりました。社員も社外に出る度、多くの関係者から質問攻めにあったと思います。そして、「自分たちの会社は、社会から注目を集める、大きな変化を推進しているのだ」と実感したでしょう。
あれがスタートラインです。言わば未来を照らすための宣言だったわけです。「タダノがやらなければいけない」というメッセージを発信して、氏家は非常に強いリーダーシップを発揮した。そのことは、全社員が実感したはずです。
溝渕
世界一を目指すとなると、リーダーシップを持った新たな人材がますます歓迎されるでしょうね。
庄司
若い人の中にはたくさんいると思いますよ。特にソフトウェアの分野では、若い人の方が優秀に決まっているのですから。なぜなら若い人は、私たちが経験してきたよりも遥かに優秀な技術が、当たり前のように存在する社会で生きてきたのですから。優れた技術体験がベースになっているのだから、そこから生まれるアイデアが優れているのは当然。やる気のある若い人は、常にウエルカムです。
失敗もあるかもしれませんが、気にすることはありません。ゼロからイチを生み出す仕事なんて、ものすごい量の試行錯誤があるわけで、9割以上は失敗です。いちいち落ち込むなんて時間のムダで、ああ失敗しちゃったか、じゃあこうしてみようと切り替えるくらいでちょうどいいと思います。
佐々木
今回はプロフィールから転職の経緯、タダノ社で取り組んでいるミッション、そしてICT分野における人材感まで、幅広くうかがわせていただきました。四国ならではの価値を発信することで世界一を目指そうというタダノ社の動きは、地域を元気づけ、ひいては他地域から四国へ人材を集める大きなきっかけになると思います。何より、庄司さんのような経験をお持ちの方が四国に来て、地域を活性化する一人として活躍してくれているのを嬉しく感じます。
今日はお忙しいところ、本当にありがとうございました。

庄司 高士

(株)タダノ ソリューション推進部長 兼 ICT部長

1970年生まれ。1993年、東京理科大学を卒業後、大手電機メーカーに入社、ソフトウェア技術者として勤務する。1998年、誘いを受けてゲームメーカーH社に転職。ネットワーク事業本部副事業本部長として、まだ珍しかったオンラインゲームの立ち上げに従事。2006年、ゲームメーカーG社で常務取締役・研究開発室室長。2010年、ゲームメーカー1社で常務執行役員を歴任。2020年、(株)タダノに入社し、ソリューション推進部長に就任。テレマティクス事業を主導する。2023年1月からは ICT部長を兼任。エンジニアとして関わった発明・特許数も数多く、マイクロソフトアワードも受賞。

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